HTLV-1母子感染対策

私とHTLV-1との関り

 現在、鹿児島県でHTLV-1母子感染対策に関わらせていただいています。

 縁とは不思議なもので、HTLV-1との関りは、私が鹿児島大学医学生だった時に、友人から研究室のバイトを紹介されて園田俊郎先生(当時ウイルス学教室教授)のもとで、県内を中心に産科施設から届く胎盤から採血されたものを、HLA測定試料としてのバフィーコート部分と血漿部分を分注してストックする作業と、PA法、ELIZA法、IF法での検査をさせてもらっていました。そのときに、大学院生であった郡山千早先生(現疫学・予防医学教室教授)に指導してもらいました。

 その後は、小児科学教室に入局し小児科医として県内各地の小児病院で臨床をしてHTLV-1とは関係なく過ごしていましたが、河野嘉文先生(当時小児科学分野教授)からの紹介で、2013年から厚生労働省科学研究班HTLV-1母子感染予防に関する研究:HTLV-1抗体陽性妊婦からの出生児のコホート研究(板橋班)に加えさせてもらいました。その時には、HTLV-1の研究をされていた嶽﨑俊郎先生(当時国際島嶼医療学分野教授)が開設に関わった離島へき地医療人育成センターに小児科から異動していました。学生時代にもお世話になっていた堂地勉先生(当時産婦人科学分野教授)も含め多くの方にお力添えをいただき、県内産科医療機関・小児科医療機関の協力のもと、多くのHTLV-1キャリア妊婦さんと子どもたちに協力していただきました。その結果、「HTLV-1母子感染対策および支援体制の課題の検討と対策に関する研究(内丸班)」の2022年の改訂に大きな根拠を与えることができました。

 まだまだ、HTLV-1母子感染予防に関わる体制には未整備な部分もあり、今後も研究や社会貢献活動に尽力していきたいと考えておりますので、皆さまのご支援を賜りますようどうぞよろしくお願いいたします。

2023年1月 根路銘安仁